担当医師紹介
石井 恵子(病理専門医・細胞診専門医・死体解剖資格認定医・臨床検査管理医)

病理診断の概要
(1)病院内外の医療機関より提出された身体の多種多様な組織の一部から顕微鏡用のガラス標本を作製し、これを観察して病理(「病」やまいの「理」ことわり、すなわちなぜ病気になるのか、どんな病気なのか)診断をするのが病理医です。直接患者さんを診察することはありませんが、適切な病理診断により治療方針の確立や予後判定などが行われます。すなわち診療に直結した業務を陰で支えることによりチーム医療へ関与し医療の質の向上に寄与している重要な部門です。
(2)病理解剖による死因解明や医療検証機能への寄与、セカンドオピニオンへの対応、研修医や医師の卒後教育、疾病研究支援なども行います。
当院に於いては、昭和58年300床クラスの病院としては国内でも有数の設備を備え病理科が設置されました。平成20年からは病理診断科として標榜科に加わりました。
当科では細胞検査士の資格を持った検査技師(現在2名)の協力のもと、診断に必要な免疫染色、蛍光抗体染色、細胞診断など詳細な検査にも対応しています。
さらに週に1回、信州大学臨床検査部病理部門で開催される症例検討会に出席し、難解例の検討や日々の診断能力向上の為の研鑽を積んでおります。
一般業務の紹介
(1)生検および手術摘出材料の検査と診断: 患者診断記録の保存
(写真・標本化・コンピュータ登録)および術中迅速診断(良・悪の判定、腫瘍の断端露出の有無判定など)。
例えば、胃カメラの検査を受けられた時に何か病変(潰瘍、ポリープ、びらんなど)があり主治医より「組織の検査をしましょう。」と云われた時、その内視鏡で採取された組織の検査・診断を行います。

[未固定の摘出胃] [固定後(中央に癌)] [標本化のための切り出し]
(2)細胞診業務:各種細胞・癌検診材料を扱い、癌のスクリーニング(特に婦人科・呼吸器科・泌尿器科・乳腺内分泌領域)や診断を行い、早期発見に大きな役割を果たしています。
例えば、子宮癌検診にて子宮頚部(入り口)から綿棒などで擦り取られた細胞をスライドガラスに塗り、染色などを行い顕微鏡で観察(悪性細胞の有無など)します。

[良性の細胞像] [悪性細胞(中央)が混在]
(3)病理解剖:遺族の承諾を得て、主治医立会いのもと死因をはじめ病変の本態、種類、程度や治療の効果および影響などを解明するために行います。保険診療外の行為であるため、金銭的収入は伴いません。
具体的には胸部・腹部の臓器(場合によっては脳なども)を摘出させていただき、ご遺体は即日お見送りさせていただいております。
その後詳細な病理的検討を加え最終病理解剖報告書を作成します。
この貴重な検討結果は次の医療のために役立たせて頂いております。




